どうもこんにちは。”ネロ”です。
WOWOWでは様々なアーティストのライブ映像が放送されていてとても楽しめますよね。
WOWOWで放送された映像はDVDレコーダーに録画でき、録画した映像はDVDディスクに1度だけ録画することが可能です。
このように作成されたディスクはDVDレコーダーでの再生はできますが、パソコンのMediaPlayerなどでは再生できません。
またディスクを別のディスクにコピーしてもDVDレコーダーで再生できません。
実はWOWOWで放送された映像は1度しか録画できないよう制限されています。
この「1度しか録画できない」制限のため、DVDレコーダー内に録画データが残っている状態ではパソコンや別のDVDレコーダで再生できません。
- なぜ制限が掛かっているのか?
- どんな仕組みなのか?
- 制限は解除できないのか?
この記事ではこれらの疑問を解決するため、WOWOW放送のダビング制限ついて説明していきます。
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WOWOW放送のダビング制限を解除し自由にダビングする方法は?
おそらくこの記事を見ている人が最も知りたいことは、「WOWOW放送のダビング制限は解除できるのか?」ということでしょう。
結論から先に言うとWOWOW放送を回数制限なく自由にダビングする方法は存在していますが、制限の解除は違法!やってはいけません!
WOWOWのダビング制限は著作権によるコンテンツ保護、アーティストの保護を目的とした技術です。
当初はDVDのコピー防止機能を解除して自分のパソコンに取り込む行為(DVDリッピング)でも個人利用の目的であれば違法ではありませんでしたが、著作権法の改正により2012年10月1日から違法になっています。
DVDなどのコピー防止機能を解除して、自分のパソコンに取り込む行為(リッピング)については違法となり、また、このようなコピー防止機能を解除するプログラムなどを作成や譲渡などした場合が刑罰の対象となりました。
それではWOWOWのダビング制限技術について詳しく見ていきましょう。
WOWOW放送がダビング出来ない理由:コピーワンスによる制限が掛かっている
WOWOW放送はコピーワンスという機能により番組のダビングが制限されています。
コピーワンスはその名の通り一回(ワンス)しか録画(コピー)させない機能。
一回しか録画できないため、WOWOW放送をHDDに録画したら1回分を使い切ってしまいます。
そこで「ムーブ(移動)」という救済機能が付けられました。
HDDに録画したWOWOW放送データも一度だけDVDやブルーレイディスクに録画できます。
ただし移動なので元のHDDデータは消えてしまうためご注意を。
そしてムーブ先のDVDやブルーレイディスクから別のディスクにコピーすることはできません。
またDVDやブルーレイディスクに移動したWOWOW放送データは、「ムーブバック」と呼ばれる機能元のHDDに戻すこともできます。
ムーブバックするとDVDやブルーレイディスクからはWOWOW放送データが消えてしまいます。
コピーワンスを実現する技術:デジタルWOWOW
WOWOW放送の録画データにダビング制限を掛けることが出来るのもデジタルWOWOWだからです。
地上波放送が地デジ対応したのと同様に、WOWOW放送もアナログWOWOWからデジタルWOWOWに変わりました。
デジタル化によりアナログでは出来なかった様々な機能を実現できるようになりました。
デジタルWOWOWで放送された映像には、著作権保護の観点から「CPRM機能」という技術でダビングが制限されています。
そのため放送された番組を録画したら他の媒体に移せません。
コピーワンスを実現している技術:CPRM機能
CPRM(Content Protection for Recordable Media)とはデジタル放送での著作権保護技術であり、1回しかコピーできないコピーワンスを実現している技術です。
CPRMで録画された映像は別のメディアにコピーできません。
- CPRMに対応したDVDでないと録画できない
- DVDレコーダーのハードディスクに記録した映像をDVDにダビングする場合は、DVDにダビングすると同時にハードディスクの映像は消去される
CPRMではコピーワンス信号がデジタル放送データに加えられており、コピーワンス信号がコピー回数を制御しています。
デジタル放送番組のデジタル録画をするためにはCPRMコピー制御に対応しているレコーダーと録画用メディアが必要です。
コピーワンスを実現している技術:ビデオモードとVRモード
CPRMという暗号化技術を使った動画は、対応した動画フォーマットでディスクに記録する必要があります。
そのフォーマットの一つが「VRモード」です。
つまりCPRMは暗号化方式の名前でVRモードは動画フォーマットの名前。
”CPRM形式の動画をVRモードで記録する”ということですね。
一方、「VRモード」に対応する言葉として「ビデオモード」という言葉があります。
これらの違いを以下で説明します。
ビデオモード
- 一般的なDVD形式。様々なプレーヤーで再生可能
- DVD-R、DVD-RWディスクが録画対応
- 内部データは「VIDEO_TS」フォルダ、「AUDIO_TS」フォルダ構成
- 基本的に映像の編集、追記はできない
VRモード
- DVDレコーダー録画用。DVDレコーダーで再生可能
- CPRM対応 DVD-R、CPRM対応のDVD-RW
- 内部データはDVD_RTAVフォルダ構造
- DVDレコーダーで映像の編集、追記が可能
WOWOW放送動画に限らず動画を再生するためにはフォーマットに対応した機器が必要です。
例えばホームビデオで撮影した動画も例外ではありません。
以下の記事ではビデオ撮影動画とフォーマット、プレーヤーで再生できない理由を書いていますのでご覧ください。
WOWOW放送がダビング出来ない理由:ダビング10運用はしていない
WOWOW放送では10度(10世代)コピーできる技術「ダビング10」の運用を見送っています。
従来のCPRM技術ではコピーワンスによって制限された映像は1度(1世代)しかコピーされません。
しかし、これでは家庭内でバックアップを取得したり家族で複数ディスクにダビングすることができず不便という声も上がっていました。
そこでCPRMの制限を緩和した技術「ダビング10」の登場です。
「ダビング10」はその名の通り10回(10世代)コピーできる仕組み。
しかしWOWOW放送では著作権保護の観点から「ダビング10」への移行を行っていません。
WOWOWでは番組の権利元の著作権保護の観点から「ダビング10」に移行しません。
ハリウッド・メジャースタジオ系映画会社をはじめとする権利元との契約上、WOWOWの番組は従来通り「1回だけ録画可能(コピーワンス)」の制御信号を付けて放送します。
デジタル放送では画質の劣化なく番組をコピーできることから、適度な制限は著作権保護のため必要なことであると考えています。
WOWOW放送のダビング制限:まとめ
本記事ではWOWOW放送をダビングできない理由について書いていきました。
ここで書いたCPRMという技術は著作権によるコンテンツ保護、アーティストの保護を目的とした技術です。
前述したようにPCで専用ソフトを使えば制限を解除しダビングすることはできます。
しかし、音楽を楽しみ続けるために、またミュージシャンによい楽曲を創作し続けてもらうために、法律の意図を理解し正しく利用しましょう。
それでは。