この悩み、ギタリストなら多くの人が感じているのではないでしょうか。
どうもこんにちは。”ネロ”です。
家でバッチリ音を作っても、スタジオアンプで音を出してみると「全然イメージと違う!」。
そこから音の調整をして、セッティングが遅れ他のバンドメンバーを待たせて、、せっかくの練習時間が無駄になってしまいます。
実はいくつかのポイントを押さえておけば家でヘッドフォンを使って作った音とスタジオでの音の違いを最小限にできるんです。
もちろん完全に同じ音にはできないので、「なるべく音の違いを無くしたい!」という人向け。
実際に僕はこのポイントを実践しスタジオ練習のセッティング時間を5分程度に短縮できています。
そのポイントは次の3つです。
- シールド
- 自宅アンプ
- スタジオアンプ
この記事では3つのポイントについて解説します。
バッキング、ソロどちらの音にも使える方法ですのでぜひ参考にしてみてください。
タップできる目次
ギター音作りのコツ1 ~シールド~
音作りのときにエフェクターやアンプは意識しても、シールドまで気にしている人は少ないかもしれません。
シールドが変わると音はガラッと変わります。
ギターから出た音は電気信号となってシールドを伝わり、最終的にアンプから音が出ます。
その音の通り道であるシールドは音を決める大事な要素です。
たとえば、以下はBeldenシールドのモデルによる音の違いを比較した例です。
同じBeldenシールドでも全然違う音になっていますね。
「3種類のBeldenシールドを比較」
■『#9778 “The 60′s”』 3m S/S
CANAREケーブルで感じる高音域の強さが中域に寄っている感じです。その分、音が前に出てくる印象がありますね。 全体的に明るい印象ながら、耳障りな高音ではありません。
■『#9395 “The British”』 3m S/S
中高域にピークがありますね。かなり歪ませてもコード感があって、「パキッ」「ジャリッ」とした印象なので、アメリカンなハードロックなどに似合いそうです。
■『#8412 “The Wired”』 3m S/S
中低域が出てくる感じです。音にパンチがあって、歪ませたときのパワー感が心地良いですね~。音の分離もよくてコード感が出てます。全体的にバランスが良いと思います
実は、ぼくも家とスタジオで別のシールドを使っている時期がありました。
メインのシールドは3mと普段家で使うにはちょっと長すぎて取り回しには不便。
家ではもっと短い別のシールドを使って、スタジオではアンプまでの距離があるためGuardianを使っていたんです。
その頃は家でいくら音を作ってもスタジオでの音が違い過ぎて、、
家で作った音をスタジオで出すとシャリシャリした音になり、音作りの悩みにハマりこんでいく日々でした。
ちなみに、ぼくがメインで使っているシールドは「PROCO Guardian シリーズ Defender」です。
このGuardianシールドは低音から高音までハッキリと音が出る印象です。
シールドをまとめるためのマジックテープも付いていて使いやすく、とても重宝しています。
ギター音作りのコツ2 ~自宅アンプ~
家とスタジオで機材の接続を近づけて音作りをすると音の違いを少なく出来ます。
例えばマルチエフェクターには内蔵アンプがあるものも多く、ヘッドフォンをマルチエフェクター端子に指すとアンプを使わなくても音が聴こえます。
しかし、いろいろマルチエフェクターを使ってみて内蔵アンプと実際のアンプの音はかなり違うと感じます。
自宅にアンプがない人にはとても便利な機能ですが、これが自宅とスタジオで音が変わってしまう原因のひとつです。
スタジオではこんな接続順です。
- ギター
- エフェクター
- アンプ
家でヘッドフォンを使って音作りをする場合も、こんな風にスタジオと同じ接続にしましょう。
- ギター
- エフェクター
- アンプ
- ヘッドフォン
以下の記事ではコンパクトながら自宅でもギターを気持ちよく弾ける家庭用アンプを紹介しています。
併せてご覧ください。
ギター音作りのコツ3 ~スタジオアンプの接続~
スタジオアンプでは前面のInput端子ではなく背面のReturn端子に接続することをおススメします。
なぜならアンプのInput端子に接続するとプリアンプの影響を受けてしまうから。
プリアンプ部は歪やコーラスなどのエフェクト、イコライザーなど音をつかさどるユニットです。
アンプ表にあるInput端子はプリアンプの入力端子、裏にあるReturn端子はパワーアンプへの入力端子です。
そのためInput端子に接続するとプリアンプの影響を受けてしまいます。
以下の記事ではマルチエフェクター音作りのコツを説明するなかでReturn端子に接続する理由を書いています。
また、スタジオや部屋によって置いてあるアンプはバラバラです。
JCやMarshallはだいたいどこにでも置いてありますが小さい部屋などではどちらも置いていないこともあります。
※ケトナーやOrangeアンプなど珍しいアンプが置いてあったりします。
そしてアンプはメーカや個体、保存状態によって出音が全く違います。
つまりアンプの音への影響は、
プリアンプ部分の影響 + アンプ個体による影響
となるわけです。
アンプ個体による影響はどうしようもありませんので、プリアンプ部の影響だけでも減らすためにReturn端子に接続することをおススメします。
以下の記事でReturn接続での注意点を書いていますので併せてご覧ください。
音作りの注意点 ~歪ませすぎに注意!?~
ここまではスタジオと自宅で音の違いを最小限にするために、おもに機材について話をしました。
ここからは音作りそのものについて書いていきます。
自宅での音作りでは”歪みは少なめ”にしましょう。
理由は2つあります。
- ハウリングの原因になる
- ギターの音が埋もれる
ヘッドフォンで音作りをすると音量が小さくなるため、歪みが強すぎても心地よい音で聴こえてしまいます。
アンプのGainをがっつり上げ、さらにコンプレッサーまで深めにかけてサステインばりばりの状態でギターソロなんて弾くと、上手くなった気がしてめちゃめちゃ気持ちいいんですよ。
でもスタジオアンプでこれをやるとどうなるか・・・
ピーピー、ガーガーとハウリングの嵐です! 演奏どころではありません。
またヘッドフォンで音作りをすると基本的に聴こえるのは自分のギターの音だけです。
しかしスタジオでは他パートとのアンサンブルが基本。
歪ませすぎたギターの音はアンサンブルで埋もれてしまい聴こえなくなります。
いわゆる”音抜けが悪い”という状態です。
自宅でヘッドフォンで音作りをする場合は「ちょっとモノたりないかな~」くらいの歪にするとスタジオでちょうど良くなります。
音作りの注意点 ~ハイの上げすぎに注意!?~
ヘッドフォンで音作りをする際も、可能な限り音量を上げて音を調整するようにしましょう。
一般的に音が大きくなるほど高音成分がハッキリ聞こえます。
スタジオでアンプから出す音は大きくヘッドフォンや自宅アンプの音は小さいため、家で聴く音はいい感じでもスタジオで聴くとキンキンした耳に痛い音に。
聴感曲線
音の高低は周波数(1秒間の振動数 単位:Hz)によって決まります。
人の耳の特性としておよそ3kHz周辺が最も良く聴こえます。つまり3kHz周辺の音は小さな音量でも良く聴こえるということです。
それよりも高く or 低くなるにつれ、同じ音量で聴こえるためにより大きな音量が必要になります。
ちなみに3kHz周辺の音というのは ”女性の悲鳴” や ”赤ちゃんの泣き声” に当たります。
守るべき弱い存在のシグナルは聴き取りやすくなっているんですね。
人間の神秘です!
音作りはスタジオが基本
最後に、、
音作りはスタジオで行う!
これが基本、そして最も理想的な方法です。
ヘッドフォンで聴く音とアンプから出た音では聴こえ方が全然違いますよね。
その理由は空気と音の大きさ。
ヘッドフォンできく音は直接耳に届き、一方アンプから出た音は空気の振動を通して耳に届きます。
これが音の違いを生むため人の耳には全然違う音に聴こえます。
とはいえ、お金や場所、時間などの事情でスタジオに中々入れないこともあるでしょう。
家での音作りとなると日本の住宅事情ではアンプで大音量を出すのも難しいでしょう。
そうなると家ではヘッドフォンを使って音作りをせざるを得ません。
空気と音の特徴については以下の記事でも紹介しています。
まとめ:スタジオに近い環境で音を作る
この記事ではヘッドフォンでギターの音を作りるコツを紹介しました。
- シールド:シールドによって音は変わる。家でもスタジオで使うシールドと同じものを。
- 自宅アンプ:エフェクター内蔵アンプでは音が変わる。家でもアンプを使う。
- スタジオアンプ:プリアンプの影響で音が変わる。アンプのReturn端子を使う。
この3つを意識するだけでスタジオとの音の違いに悩むことが確実に少なくなります。
音作りはギタリストの永遠のテーマです。
音作り悩む方にこの記事が少しでも役立たてば幸いです。
それでは。
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