【~2019年】イヤホン使用の自転車事故判例。大学生や高額賠償も!

自転車に乗りながらイヤホンで音楽を聴くことについて、いろいろなメディアで批判的な話題がずいぶん増えてきました。

自転車でのイヤホン使用の危険性が全国的に広まっていても、なかなかやめられない人も多いんじゃないでしょうか。

イヤホンを付けて自転車を運転することをやめるために有効な方法は、実際に自転車でのイヤホンが原因で起きた事故の事例を知って危機意識をもつことです。

 

実際に僕もこの方法を試して自転車でのイヤホン使用をやめました。

ほかにも自転車でのイヤホンをやめる方法については以下の記事で詳しく書いています。

この記事では自転車でのイヤホン使用が原因で起きた実際の事故事例を紹介します。

どれも大変悲惨な事故です。。

 

この記事をきっかけに悲惨な事故が起きていることを知り、自分が事故を起こさないようにイヤホンをやめるきっかけになってくれるとうれしいです。

それでは全国の事故の例を見ていきましょう。

2017年12月 神奈川県の女子大生がイヤホンを付けて自転車を運転

2017年12月に神奈川県で起きた事故です。

当時とても話題になりテレビのニュースやワイドショーでも度々取り上げられていましたので、知っている人も多いんじゃないでしょうか。

スマートフォンを片手に電動アシスト自転車を運転し、歩行者の女性(77)にぶつかって死亡させたとして川崎市麻生区の女子大生(当時20)が逮捕されました。

この女子大生は事故当時、左手にスマートフォン、右手に飲み物、左耳にイヤホンを付けて、衝突直前までスマートフォンを操作していたそうです。

両手、片耳がふさがった状態で更にスマートフォンを操作して目と意識もシャットアウトされていたことになります。

これだけ同時にやりながら自転車を運転していたということは、日ごろからこれに近い状態で運転していたのでしょう。

目標に向かって大学に通っていたのでしょうが、意識の低さから人の命を奪い自分の将来も消えてしまいました。

本人は後悔してもしきれない気持ちでしょう。

でも、ご両親や家族がどんな押しつぶされる気持ちでいるかを想像すると、イヤホンを付けて自転車に乗ろうという気分にはとてもなれませんね。

賠償責任額はどれくらいなのか

今回の事故では3000万円以上の賠償金が請求されるものと思われます。

一般的に被害者が若いと賠償金も高額になります。

今回の被害者は77歳と高齢ですが、被害者が死亡していることからこれくらいの高額になることが予想されます。

このような高額賠償はとても個人では支払えないため自転車でも保険が必須と言えます、。

2018年11月 他人がはねてもイヤホン+自転車の運転手が書類送検

2018年11月に東京都で起きたちょっと珍しい事故です。

東京都大田区で主婦が重傷を負う交通事故が起きました。
イヤホンを付けたまま自転車を運転し、それを避けようと急ハンドルを切った車が主婦にぶつかったそうです。

その容疑者としてイヤホンを付けて自転車を運転していた大田区の医師の男が書類送検されました。

直接被害者をはねていない事故でも、事故の原因を作ったものとして書類送検されています。
それだけイヤホンなどの自転車のながら運転が危険であると警察も判断しているということです。

公共の道路はいろんな人や乗り物が利用しますので、直接被害者に接触しなくてもこの例のように事故を起こすきっかけになってしまうことがあります。

とても他人事とは思えない事故ですね。

2015年6月 イヤホンで音楽を機器ながら自転車を運転していた千葉県の大学生

2015年6月上旬に千葉県で起きた事故です。

イヤホンで音楽を聴きながら自転車を運転していた千葉県の大学生(当時19)が、横断歩道を渡っていた高齢の女性をはねて死亡させたとして書類送検されました。

当時大学生はイヤホンを聴きながら自転車を運転しており、路面の凹凸に気を取られ「下を向いて前をよく見ていなかった」ため赤信号を無視して女性をはねたしまったようです。

自転車のスピードは時速約20~30km程度だったとみられます。
20~30kmも出ていれば自転車でもそうとうな衝撃だったでしょう。

この事故は裁判で有罪判決が出ています。
どのような判決結果だったのでしょうか。

刑事的な責任は問われるのか

出典元の弁護士ドットコムNEWによると、自転車事故で人を死亡させた場合『重過失致死罪』(刑法211条)に問われます。

今回の例では道路交通法で定められた”安全運転義務”に違反したことで罪に問われます。

 

安全運転義務は国が定める道路交通法や各都道府県が定める道路交通法施行細則で規定されています。

 

では、今回の事故の例ではどのような行為が安全運転義務に違反したと問われたのでしょうか。

出典元の弁護士ドットコムNEWによる判例を見ていきます。

地面の凹凸に気を取られ下を向いていたことは?


今回のケースではこの「地面の凹凸に気を取られ下を向いていたため、女性の発見が遅れ自転車を衝突させてしまったこと」が安全運転義務に違反したとする一番の理由となりました。

前方の安全確認が不十分なまま自転車を発進させたことが、安全な運転ではないと判断されたのでしょう。

時速約20~30kmのスピードを出していたことは?


こちらも安全運転義務に違反すると判断された理由のポイントです。

仮にもっとゆっくり走っていれば、被害者との接触を避けたり接触したとしたも死亡まではいかなかった可能性を考えると、責任の根拠となりえるようです。

イヤホンで音楽を聴いていたことは?


今回の死亡事故の根拠としては直接的な責任の根拠にするのは難しいようです。

周りの音が聴こえず注意力が落ちた ⇒ 被害者の発見が遅れた、という関連が証明できないと根拠にはできません。

しかし道路交通法に違反していることは間違いないので、判決の上で不利な情状酌量がされることはあります。

赤信号を無視したことは?


こちらも死亡事故の根拠としては直接的な責任の根拠にするのは難しいようです。

わざと赤信号を無視したのであれば根拠とできるそうですが、今回のように「下を向いていたから赤信号に気付かなかった。」ということであれば責任の根拠にはできないみたいです。

もちろんケースバイケースなんでしょうが、被害者としては”わざとじゃないから”という理由は納得できないでしょう。

ただしこちらも道路交通法に違反していることは間違いないので、判決の上で不利な情状酌量がされることはあります。

賠償責任額はどれくらいなのか

今回の事故では大学生の賠償学は3000万円~4000万円にも達するようです。

治療費や入院費、慰謝料、生きていれば得られた利益などが含まれ、被害者に責任が無い事故であることから高額になります。

とても一般人が、ましてや大学生が払える金額ではありません。
支払い能力の無い大学生なので、当然親に支払い義務が発生します。

加害者に同情するつもりはありませんが、加害者の家族も生活が一変したはずです。
周囲からの厳しい視線に耐えてこれから過ごしていかなくてはなりません。
そして一生かけて賠償をしなくてはなりません。

2018年9月 東京都のギタリスト

2018年9月に東京都で起きた同じギタリストとしてとても悲しい事故です。

両耳にイヤホンをして自転車を運転していて女性をはね、さらに現場から立ち去ったとして東京・足立区のギタリストの男(当時24)が書類送検されました。

男は両耳にイヤホンを付け右手にかばんを持って自転車を運転しており、「急いでいるから」という理由で現場から立ち去ったようです。

ギタリストであればギターも背負って、かばんにはスコアやエフェクターが入っていたかもしれません。
スタジオに遅れそうで急いでいたのかもしれませんね。

ギターやベースを持って自転車に乗る光景は街中で良く見かけます。

イヤホンに限らず充分に注意して運転しなければ、、と気が引き締まります。

その他自転車事故の高額賠償例

イヤホンを付けて自転車を運転していた例以外でも、自転車事故で高額な損害賠償を支払わなくてはならない事例を紹介します。

男子小学生(11歳):【賠償額】9,521万円

男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。
( 神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決)

 

 


男子高校生 :【賠償額】9,266万円

男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。
(東京地方裁判所、平成20(2008)年6月5日判決)

 

 


男性 :【賠償額】6,779万円

男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し交差点に進入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。
(東京地方裁判所、平成15(2003)年9月30日判決)

 


男性 :【賠償額】5,438万円

男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。
(東京地方裁判所、平成19(2007)年4月11日判決)

 


男性 :【賠償額】4,746万円

男性が昼間、赤信号を無視して交差点を直進し、青信号で横断歩道を歩行中の女性(75歳)に衝突。女性は脳挫傷等で5日後に死亡した。
(東京地方裁判所、平成26(2014)年1月28日判決)

出典:一般社団法人 日本損害保険協会「自転車事故と保険」
http://www.sonpo.or.jp/efforts/reduction/jitensya/

 

いずれも数千万円と高額な補償額が科せられる結果に。

小学生や高校生といった未成年の事故も含まれています。
未成年といえど損害賠償の責任は発生しますので、一生かけて償っていくことになります。

まとめ:他人事と思わずに明日から自転車でのイヤホンをやめよう

自転車の事故は全国で起きており高額な賠償が発生しています。

またイヤホンを付けずに安全運転を心がけていても、いつどんな拍子で事故に遭うか分かりません。

自転車に乗っている家族がいるのであれば、自転車保険には必ず加入しましょう。
ぼくは自動車保険に自転車事故の保障も特約として付いている保険に加入しています。

 

この記事を読んでイヤホンを付けて自転車を運転する人が一人でも減ることを願っています。

そして安全にイヤホンで音楽を楽しみましょう。

それでは。

自転車事故についてもっと知りたい方は

 

こちらの本では自転車事故の事例を挙げながら事故に遭ったらどうなるのか、賠償や交通ルールの説明などが一通り書かれていてとても勉強になりました。

”自転車事故”に特化した書籍は数が少なく、この本を読むと「自転車の運転を気を付けよう!」と気持ちが引き締まりました。

自分自身が自転車に乗る方・これから子供が自転車に乗る方は、これからの時代一家に一冊持っておくべき必読書です。

 

また自転車でのイヤホン使用について調べた情報を以下の記事にまとめましたので併せてご覧ください。

自転車のイヤホン使用は法律違反なのか!?情報をまとめてみる。

 

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